なんちゃってキャバ嬢(卒業)

徒然なるままに、アングラ・性にむかひて。キャバは卒業しました

今夜の風営法:出会い系喫茶の定義[出会い系喫茶1]

さて、本日から2回に分けて「出会い系喫茶」について語りたいと思います。この記事では出会い軽喫茶の定義、次の記事では出会い系喫茶の歴史について。まず、出会い系喫茶を全くご存じないかたもいらっしゃると思うので、ご説明から。

法的に言えば、 「店舗を設けて、 専ら、面識のない 異性との一時の性的好奇心を満たすための 交際を希望する者に対し、当該店舗内においてその者が 異性の姿態若しくはその画像を見てした面会の申込みを当該異性に取り次ぐこと又は当該店舗内に設けた 個室若しくはこれに類する施設において異性と面会する機会を提供することにより異性を紹介する営業」(風営法施行令第5条)

なんじゃそれ。 ということで、もちっと簡単に言うと以下の通り

1.男性客は、店舗に入会金(入場料)を支払い、店舗内に立ち入る。女性客の入場は無料である。

2.男性客は、女性客の在室する部屋をマジックミラー越しに観察し、女性客の品定めをする。男性客は、気に入った女性との面会を希望する場合、店にトーク料を支払うことで「トークルムーム」と称される個室において、女性客と一対一で面会することができる。

3.面会の結果、店外デートをするとの合意に達した場合、男性客は、店に大典料を支払う事で、女性客を店外に連れ出す事が出来る。

4.上記「入会金(入場料)」「トーク料」及び「退店料」が店側の収入となる。 (「警察時報」2010年11月号)

一方、出会い系喫茶の情報サイト出会い喫茶ナビ」によれば、 「普通の男女が友達、遊び相手などをあつめて集まるお店。

男性客がプロフィールやマジックミラー越しに見て、気に入った女性に会話を申し込み、お互いが気に入ればカップル成立となり、お店を出て2人だけのデートを楽しむという内容。

今マスコミでも話題の出会い喫茶、出会いカフェは素人の男女が安心して知り合えると評判の新しい出会いのカタチ」(出会い喫茶ナビ)

お堅い表現から柔らかい表現を並べましたが、なんとなく想像はついたでしょうか?

 

システムを少し詳しく説明してみます。

基本的に女性は無料で入ることができ、男性は入店料を支払います。 中に入るとスペースが男女別に分けられており、多くの場合男性側からマジックミラー越しに女性側を見られる様になっています。

(これが、出会い系喫茶が「男限定の水族館」と呼ばれるゆえん。)

※出会い系喫茶の一部にはマジックミラーではなく通常のガラスで仕切られており、男女双方からお互いの様子を見られるところもあります。また大部屋ではなく、4畳程度の部屋に女性の待機スペースが区切られており、「自宅に招かれている気分」を味わえるシステムになっているところもあったり。「ガールズマンション」などと呼ばれています。

男性は「出会いたい」女性を選んで店員に告げます。

そうすると、別に用意されたトークルームで、その女性と2人きりで5~10分ほど会話が出来ます。この際に「トーク料」がかかる場合も。

トーク終了後両者の合意が取れれば、男性客が店側に「外出料」を払い、2人は店の外へ「デート」をしに行きます。

ここまでが出会い系喫茶の店舗側が関与するシステム的なお話。

このあと「デート」しにお店を出た男女がどこで何をしようとお店側は関係ありません。実際にご飯を食べるだけの人たちもいればホテル街に消えていく人たちも居ます。

 

なんとなく、イメージがついたところで定義については終わり。現在は風営法の改正で法律規制の対象となった出会い喫茶ですが、それまでどんな道を歩んできたのでしょう。

次回はそんな観点からの更新予定です。

関連記事⬇️

【参考文献(大人の社会見学:出会い系喫茶1〜共通)】

・雨堤孝一「風営法はてなhttp://fu-ei-hatena.seesaa.net (2013年1月18日アクセスによる)

磯部涼宮台真司・モーリーロバートソン他(著者) 「踊ってはいけない国、日本—風営法問題と過剰規制される社会」2012/8/30河出書房新社

岩永文夫「フーゾク進化論」2009/3/10平凡社

岩永文夫「フーゾクの日本史」2011/4/20講談社

荻上チキ「セックスメディア30年史—欲望の革命児たち」2011/5/10筑摩書房

荻上チキ「彼女たちの買春—社会からの斥力、出会い系の引力—」2012/11/30扶桑社 ・景山佳代子「性・メディア・風俗—週刊誌『アサヒ芸能』から見る風俗としての性  —」2010/8/6 ハーベスト社

・金川麻里「今日的買春の法規制:売買規制の歴史と現代的買春規制」2009/7/21   龍谷大学大学院法学研究編集委員会 http://hdl.handle.net/10519/301

鈴木大介「援デリの少女たち」2012/12/5宝島社

SPA!『女の値段大暴落の衝撃』2012.12.18主婦と生活社

・出会いカフェネット「出会いカフェネット」http://www.deai-cafe.net (2013年1月18日アクセスによる)

永井良和風俗営業取締り」2002/4/10講談社

中村敦彦「デフレ化するセックス」2012/12/24 宝島社

・風俗問題研究会「風営適正化法ハンドブック」2008/2/1立花書房

・ロナルドワイツァー「Sex for sale」2004/8/5ポット出版