なんちゃってキャバ嬢(卒業)

徒然なるままに、アングラ・性にむかひて。キャバは卒業しました

R15の理由はエロシーン?映画「悼む人」が泣けるんだけどエロちっくな作品だったことが発覚。

以前、鴬谷が“性”死さまよう街になる?ラブホテルの跡地に遺体安置施設や斎場を建設。それ、意外とアリかもしれません。で「性」と「死」を絡めて書きましたが、この間見に行った映画「悼む人」が思いがけず「性死系」だったので語らせて下さい。

「悼む人」の原作は「包帯クラブ」の著者・天童荒太。なんなら監督も同じく堤幸彦。とりあえず、ストーリーは公式サイトより抜粋。(適当に略します)

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坂築静人(高良健吾)は、不慮の死を遂げた人々を〈悼む〉ため、日本全国を旅している。その儀式は、傍からは奇異に映った。産業廃棄物処理場を埋め立てた展望公園で、静人と出会った奈義倖世(石田ゆり子)は、夫・甲水朔也(井浦新)をその手で殺した過去をもっていた。夫の亡霊に苦しむ倖世は、救いを求めて、静人の旅に同行する…

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まあざっくり言えば、不思議くんが心を込めて死者を弔い、その途中で究極の愛に出会いました的なハートウォーミングな話…のはず。R15だったため、孤独死の最期や凄惨な殺人現場などがリアルに描写されるんだろうな…重いけど考えさせられる映画なんだな…と思っていました。…が。

※以下ネタバレ注意。

十五禁の理由はそっちかよ!!!!

まず言いたい。明らかに、年齢制限掛かってる理由は「暴力的なシーン」ではなく「性的シーン」ですよね。ですよね…?

ストーリーに登場した倖世が夫・朔也を殺した理由は「殺してくれ」と言われたからなんですが、朔也がそこまで倖世を虜にした手段というのがSEX

暴力を振るう前夫から逃げた先で朔也と出会い、倖世は徐々に彼に惹かれていきます。シェルターで暮らす様になった2人は時待たずして結ばれるんですが、実はそれは朔也の罠。彼は自分を殺してくれる人を探してたんです。そこから甘い地獄が始まる…んですが、要は「俺を愛してるなら殺してくれ。でないとこのままだぞ。いいのか、俺が欲しくないのか(性的な意味で)」ってな感じな訳ですよ。このベッドシーンが無駄に淫靡で濃密。なんなら前回見た映画「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」より興奮しましたけど。つまり倖世は「性技に溺れた女」ってことでいいんですかね?まじで?

結局、「俺を殺してくれるのはおまえじゃなかったのか。だったら他の女に頼むからいいよ」→「他の女に取られるくらいなら」ってことで刺してしまいます。まあそりゃそうだよね!心底愛してるから彼の願いを叶えたい、だったら純粋に殺せるけど性欲混じってると嫉妬だよねー。しかも「愛していると言ってください!」という倖世の懇願には答えず、彼の最期の言葉はなんと「あなたから生まれたい」。

…What?

空耳アワーですかね。後の倖世の独白によれば、朔也は母親に捨てられた過去があるそうなんですが、今どきそんなんアリなの?血縁より大事なものってありません?養子縁組でハッピーな親子が大激怒です。そうか朔也は究極のマザコンだったのか…心中ではなく殺してくれと頼むあたり既に美しくないですが、合わせ技でマザコンとかもはや救いようがありません。大体お兄さんは立派に(経営傾いてるって言ってた気がするが)寺継いでるんだから見習えよ

挙げ句亡霊チックな朔也は「あの男(静人)に抱かれたいんだろ」と下衆いことを囁き、さすがにそこはプラトニックだろと思いきや、あろうことが倖世は静人と洞窟で致しちゃうんですねー。しかも泥だらけの土まみれで。確かに朔也との青白く艶かしいSEXシーンと対比すれば本能と衝動という生に溢れた行為として描かれてたかもしれないけど、そうは言ってもそれでいいのか二人とも…しかも、これで倖世は本当の愛を知るのかと思いきや「ここでお別れしましょう」って言い出すし。吹っ切る為にヤるとか女怖えーよ!

とにかく倖世はSEXに始まりSEXで終わる、悩ましい女性でした…この映画、大好きな椎名桔平も出てたのに、倖世が突っ込みどころ多過ぎて全然集中できなかったよ!

あとどうでもいいけど「悼ませて頂いております」って、どんだけへりくだるの?それともそれがこの世とあの世の身分差なの?

結論、普通のお涙頂戴感動ストーリーとはひと味違って癖の有る映画でした。そうは言っても泣き処は多いので、涙を流したい人にはオススメです。

今月のサイゾーの見出しも「風像、葬式、AVまで!北陸新幹線裏経済」ってことで、風俗とAVの間に葬式が!性死系キてるな!と思う月曜日の夜…

⬇️そうは言ってもanan女子は大好きな「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」

⬇️まさかの性死系。まあゆりかごの前(受精)から墓場まで的な。